〜起業の戦略〜
第6話 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 | ||
1.お店をもとう! | ||
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あらすじ 野島は淀川の借りた店舗を譲り受けるため、淀川を説得するが、なぜか野島はペースを狂わせられる。太田は三ツ木と会ってホテルの計画を打ち合わせるが、三ツ木の素っ気ない様子に肩透かし。盗作騒ぎに巻き込まれた淀川を野島が救い、淀川のマネジメントをリトルバードが行うことになった。その結果、自由が丘の店舗をリトルバードに譲ってくれることになった。店舗の内装は3人でやることになり、淀川、長瀬、三ツ木も手伝いに来る。内装工事も終わり、食器のディスプレイを行い、いよいよ「リトルバード」オープン。 A ドラマのポイント a. なぜ野島は自由が丘の店にこだわったのか? 自由が丘は東京の高級住宅街を背景にする一方、東急電鉄の2つの鉄道が乗り入れている駅で、環状8号線と国道246号線という交通量の多い幹線道路も近くを走る。比較的高級でファッショナブルな店もあり、イタリア食器を販売するのには適していると言える。加えて保証料300万円、家賃20万円、管理費4万円で、35坪、しゃれた外観、一階で道路に面している好条件ゆえに、野島はぜひ借りたいと思ったのだ。以前、松田聖子はブティックを始めた時、自由が丘に店を構えた。あの聖子の店はどうなったのかな? b. なぜ太田はみんなで内装を工事しようと言ったのか? 小さな会社で資金も不十分ゆえに、内装工事400万円という工事費は資金負担が大きい。そのため経費削減が一番大きな理由である。また、自分たちの初めての店ゆえに、自分の手で内装をこだわって作りたかったのだろう。3人で力を合わせて店を改装すれば、チームワークも良くなる。 c. 三ツ木隆介はなぜ仲間がいないと言っているのか? 三ツ木は三ツ木エンタープライズの跡取りとして、少年時代から周囲は異なった目で見られていたのかも知れない。そのため友人との密接な関係ができず、東京の大学へ進学した後は医師の徳川を除いて(第8話から登場)高校時代の友人とも疎遠になったのだろう。大学卒業後、函館へ戻り、すぐに父親の会社へ後継者として入社した。会社の人間は将来の社長として三ツ木隆介を扱い、社内にも彼を仲間としてみてくれる人間がいなかったのであろう。彼はそんな状態を寂しく思って、仲間がいないと言ったのだ。太田は三ツ木を会社の跡取りとしてだけではなく、同じ夢を実現しようとする仕事のパートナーとして見ており、「私を仲間と考えて欲しい」と言った。 d. リトルバードの内装やディスプレーをどう評価するか? 好みがあるから何とも言えないが、狭い空間にすべての食器を、手の込んだ形でディスプレーしようとしているため、少し煩雑に感じる。食器がシンプルさを売りにしているのならば、ディスプレーも清潔感がでるような、シンプルなもので良かったと思う。また、窓の大きさを活かした平場を中心としたディスプレーも良かったかも知れない。 e. リトルバード開店の知らせを、駅前でチラシ広告の配布によって行っていたが、これは適切なマーケティングであったか? 手始めに地元の住民に認知してもらうことは重要である。チラシ広告はもっとも安く、手っ取り早い方法だ。しかしながら、チラシ広告の配布は適切といえるか。チラシ広告によるマーケティングは、消費者金融、テレクラ、携帯電話、飲食店、美容院などが行っているが、高級な商品を扱っている店ではない。リトルバードがイタリア食器を高級品として販売しようとするならば、印刷代はチラシ広告よりかかるかもしれないが簡単なカタログを製作した方が高級感を出せる。また、時間がかかるかもしれないが、タウン情報誌に記事として掲載して貰えるよう、写真や店の内容を雑誌社へ送っておくと良い。高級品を販売するならば、広告も高級感を全面に出さないと、ブランド・イメージを損なうことになる。資金の足りないリトルバードには難しいかも知れないが、無名輸入ブランドの食器を売るならばブランドの構築がまず重要であり、即時的な売上を考えず、じっくりと大切に売っていくことが必要となる。 |
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2.自分のお店を持つためには | ||
@ 開業資格・・・店を開業するために届け、免許、許可が必要なものもある |
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3.お気に入りの店を作ろう | ||
@ 内装・施工工事 a. 自分のイメージに近い店を手がけている設計事務所や工事業者に相談 b. 物件を決定する前に相談する c. 金額の明細を事前に聞いておく A 設備 a. 予算があり長く使用するのならば新品がよい b. 新品は購入かリース c. 購入は費用がかかり減価償却をしなくてはならないが、店の資産になる。 d. リースは一括支払いの必要はなく、月々の経費で落とせるが、利用のための審査が厳しく、途中解約が困難。 e. 中古…新品の半額以下 B 仕入 a. 専門問屋…情報提供やインセンティブもあり、多品種の場合使いやすいが仕入れ価格は多少高い。信用があれば、現金決済でなくても可能。小口仕入が難しい場合も。 b. メーカー…いきなりメーカーから直接仕入れるのは難しいかも知れないが、仕入れ価格は安い。インセンティブもある。信用ができれば、現金決済でなくてもOK。小口仕入が難しい。 c. 小売店…小口で仕入可能だが、現金購入が基本で価格は高めになる。 C 商品・メニューの構成 a. ストーリー型…物語るマーケティング 例:ライフスタイルショップのように、店に入るとライフスタイルのイメージが想像できるような商品構成を採る。 b. マーケット型…地域の特性や顧客ターゲットに合わせる 例:若者の多い渋谷で店を開く場合、若者を意識した商品構成を採る。 c. トレンディ型…時流に合わせて新製品を導入する 例:タワーレコードでは新譜が入ると、視聴させたりや平積みにして購入意欲を刺激する。 d. 単品型…こだわりの1商品ラインで勝負する 例:専門店のイメージを打ち出せるよう、ワインならワインという1商品ラインで勝負する。ただ、商品ラインの中に実際のブランド数が多様化していないと飽きられる懸念がある。 D 宣伝 a. 販売する商品やサービスで広告媒体を変える b. ちらし広告…地域密着型の商品やサービス c. 情報雑誌・タウン誌のPR…うまくすれば無料で効果も大きい d. タウン誌・雑誌・新聞の広告…広告費がかかるが見る人も多い e. DM…ターゲットに合ったDM名簿を手に入れるのが難しい f. インターネット…現代版口コミ E 店のスタッフ a. 店のコンセプトを理解した創業者とその仲間がなるべく店に出る。 b. どうしてもカバーができない場合のみ、アルバイトを雇い、十分教育して売場に出す。 |
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