〜起業の戦略〜
第2話 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1.起業の準備 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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あらすじ 野島(松下由樹)から誘われた起業家セミナーに参加した太田(鶴田真由)は、野島と起業する気持ちが生じてくる。女性社員のセクハラ問題を大木課長の頭ごなしに部長へ直訴した太田は、大木課長から仕事上で仕返しを受ける。一人で後始末をする太田を見た野島は太田を手伝い、そして鴨下(雛形あきこ)もそれに加わる。そんな鴨下を野島は会社設立に誘う。ここに創業メンバー3人が揃う。 A ドラマのポイント a. 野島と太田の性格の違いが共同経営をする際にどのような影響があるのか? 二人の性格は補完的であり、共同経営においてお互いに力不足の部分を補っていける。また、性格が異なる二人が経営することで、経営判断に関して多様性を確保し、リスクの分散にもつながる。共同経営の場合、夢や価値観の共有は必要だが、職務スキルや行動特性は異なっていた方が良いと言える。野島の行動特性はベンチャー精神あふれ、経営者としての基本的スキルを持っているようだ。しかし、非常に攻撃的で独りよがりのところがあり、強力なリーダーシップを発揮しようとするものの、人心を把握できない弱点がある。太田は専門職としてのスキルを持つものの、経営者としてヴィジョンを事業化するスキルは持っていないようだ。行動特性としては慎重であるが、ねばり強く目標を達成できる力を持つ。また、相手の立場を理解してリーダーシップを取れる能力を持つ。 b. なぜ太田は野島と一緒に起業することを一度断ったのか? なぜ、野島が起業したいのか理解できなかった。野島が単に現在の仕事に不満を持っているから起業へ逃げ、それに付き合わされて今の仕事を辞めるのは嫌だ、という気持ちが太田にはあったのだろう。また、野島が相手の心情や立場を理解せず、エリート意識からか、傲慢な態度を取るのを見て、一緒に仕事が出来ないと感じたからであろう。 c. 最終的に太田が野島と起業を決心した理由は? 野島の夢、「父の作っていたような食器を作りたい」に共感できたことが、まず挙げられる。父の作った、野島一番のお気に入りのグラスを太田に使わせたところに、野島がいかに太田を大切なパートナーと考えているかが読みとれる。そして、太田が苦境にあるとき、野島が助けてくれたことから、仕事を一緒にするパートナーとしての信頼感が野島に対して生まれたことも大きい。太田も仕事は好きだが、大鹿鳥建設という会社や職場に対して見切りをつけたことも大きい。 d. なぜ太田の父は太田の起業に対して認めるようになったのか? 永年勤めた会社から出向を言い渡され、サラリーマンは所詮組織の歯車で、自分の意志で生きていけない悲哀を味わった。そうした経験があって、大鹿鳥建設で歯を食いしばって働いている娘に、自分のやりたい仕事をやる人生も良いかもしれない、と思うようになったのであろう。 B 用語の解説 a. フランチャイズ…起業家セミナーの講師がフランチャイズを経営しているらしいが、フランチャイズには本部を担うフランチャイザーと、加盟店のフランチャイジーに分かれる。経営資源が不足しているが売上を拡大したい企業にとってはフランチャイザーになることは有力な戦略の一つであり、経営ノウハウを持たない企業や個人にとってフランチャイジーになるのは有力な戦略や独立の手段である。 b. ノルマ…中央銀行に勤務する長瀬は預金獲得のノルマを与えられているが、一般消費者や法人に対して販売や営業を行う企業は往々にして販売ノルマ、顧客獲得ノルマが課せられている。ノルマを達成できないと、評価を下げられたりするので、親戚や友人などに無理して押し込むことがよくあるようだ。 c.社内旅行…社内の和を高めると称して強制的に連れて行かれる旅行。セクハラや社内恋愛の温床になりやすい。 b. 直帰…外回りへ行き、会社に戻らず、出先から帰宅すること。営業マンの特権。 c. 出向…現在勤務している会社から別の会社へ一時的に異動すること。そのまま、出向先に転籍するケースもある。夏子の父は歳が歳だけに出向、転籍か? |
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2.起業のための準備 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
@ 起業の夢、ビジョン、目的 a. 現状に対する不満だけで起業して成功するのは困難…夢があるから頑張れる b. 漠然とした夢を具体的事業に落とし込む…事業計画を立案しよう A 資金 a. 自己資金…金利払いなどがなくもっとも望ましい起業資金であるが、貯金をためるまで起業できない b. 融資…金融機関、法人、個人から借りるので返済義務や金利支払いがある。民間金融機関からの融資に関しては担保や連帯保証人を取られたり、敷居が高い。0から起業をするならば、公的金融機関にまず相談してみよう。 c. 投資…資金返済の義務はないが、投資家から経営への関与を求められる。 B 人材 a. 個人事業…成果を独り占め+自分のペースで働くvs自己管理+能力と人手不足 b. 共同事業…協働+資金確保+分業vs意見の相違+依存による甘え+権限と責任 C 起業のステップ a. 1年前まで…起業の意味や、事業開始に必要な基礎的知識を得る。周囲の理解協力を得る。 b. 半年前まで…自己資金にめどをつける。情報収集する。将来性の調査。 c. 事業計画書の作成。資金調達先と取引先を確保する。 d. 1ヶ月前まで…事務所や開業に必要な備品、各種手続きを行う e. 事業開始 |
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3.起業のための事業計画 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
@ 事業のアイディアを考えよう a. 事業の種類 b. ターゲット顧客・市場…ある程度、顧客や市場を絞り込まないとニーズに対応した有効な戦略を立案しにくい。 c. ビジネス・モデル…どうやって利益を稼ぐかの全体像 d. ビジネス・プロセス…ビジネスの流れ e. 事業成功の鍵…事業の中に成功のための重要なポイントがあるので探す f. 需要動向…現在と将来の需要動向を考えよう。需要が増加する市場を相手にする事業を選択する方が望ましい。 g. 既存の事業に対する優位性・劣位性…既に行われているビジネスに対しての強みと弱みを考える h. ライバルの動向. i. 法律・特許・規制の問題 j. 採算とリスク (事業アイディア創出シート)
A 起業の6W2H a. Why?…なぜ起業するのか?本音と建前をしっかり自己分析しよう b. What? …具体的事業内容は? c. Where? …どこで商売をするのか? d. Whom? …ターゲットとする顧客は?彼らのニーズは? e. How to? …どのように経営するのか?どのように競争優位性を得るのか? f. How much? …起業して経営を軌道に乗せるための資金計画は? g. Who? …誰がどんな仕事を担当するのか?新たに人を採用する必要は? h. When? …いつ起業をして開業するのか? (起業のための6W2Hチェックシート)
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