(1) 「公平説」byグッドマン&フリードマン
職務に対する労力とそこから得られる報酬を天秤にかけ、そのバランスが他者や経験上公平と評価されていることが動機づけになる。
(2) 「強化説」byルーサンス、ハムナーら
人間の学習効果により。適度な報酬は動機づけになるが、報酬がなかったり罰せられたりするとその行動は控えられてしまう。
(3) 「期待説」byポーター&ローラー
人間行動は努力が報酬につながる期待と、報酬の魅力によって決まるという、動機が形成される過程を論理立てて説明したモデル。与えられた目的に対して、過去の経験や与えられた情報から達成すると満足するという期待の下で努力をする。努力に本人の能力と資質、自分はその仕事で成果をあげなくてはならないという役割の知覚が加わり、業績があがる。業績は努力によってもたらされるという期待が、次の努力を生む。業績の結果、経済的、精神的報酬を得、満足する。それが、思っていた報酬どおりであれば、次の努力に結びつく。
例えば、第3話でプレオープンの客、神崎を喜ばせなければ、批評記事で悪く書かれるという誘意性とうまくやればホテルを評価してくれるという期待がある。そこで、面川を始めとして神崎のために努力をする結果、従業員達の持ち前のホスピタリティと目的意識も加わり、神崎を喜ばせることができた。厳しい評論家である神崎から感謝された、という精神的な報酬が期待に反するのものだったため、いっそう面川らは満足感を高めた。その結果、顧客に感謝される喜びは、ホテルの仕事に対してやる気が生じる。また、神崎から誉められた事は、努力すれば誉められるという期待を生み、努力をいっそうするようになる。
(4) 「目標設定モデル」
人間は自己成長の欲求があるため、より困難な目標のほうが動機づけが強くなる。