File NO.304 特定非営利活動法人 函館野外劇の会
1.団体概要
法人の種類:NPO法人  代表者:フィリップ・グロード氏  代表者の属性:理事長
専従スタッフ:2名 個人会員:333名 団体会員:230名 設立年月日1999年7月
事業規模:3,837万円 補助・助成:680万円
2.沿革
@ フランスから宣教師フィリップ・グロード氏が不況のため函館にやってきたとき、五稜郭に興味を持ち、フランスのルビレフの野外劇を函館でもやってみたいと思った。
A 1986年に日仏協会、函館市、函館野外劇が提携して、翌年から野外劇を始める。史跡である五稜郭を借りて演劇公演を行うため、借りるのが大変であった。
B 野外劇を14年間続けてきたが、収支は黒字と赤字が半々である。
3.事業概要
@ 7月下旬から8月上旬にかけて、五稜郭で函館市の歴史にちなんだ有料の野外劇を行う。平成13年度は9日間(1日が雨天により中止)の公演で7,000人の入場者があった。
A 野外劇へ参加するスタッフ、キャスト、ボランティアの延べ人数は5,000名。
B 野外劇を認知してもらうためのワークショップ、カレンダー等のグッズ販売。収入の内訳は公演観劇料2,100万円、広告協賛金715万円、雑収入124万円、賛助金(会費)366万円、補助金等680万円。
C 支出の内訳は会場設営費(観客席、電気関係、舞台)1500万円、舞台費(照明800万円、音響費、衣装費)1700万円、広報宣伝費200万円、諸経費250万円(ボランティアの慰労費、トイレ費、警備費、傷害保険)、事務所経費350万円。
D 舞台、観客席、舞台設備を常設できないため、支出を抑えにくい。また、特殊な照明や音響設備を借りる費用も大きい。
4.ビジョン
@ 観客動員を2万人へ、会員を1000人にする。
A フランスのように地域興しまでにつなげたい。
B 舞台などを常設化し、演劇を中心としたテーマパークのような形へ発展させたい。
5.分析
@ まず支出があって、必要とする収入を確保するために奔走するという歪んだ財務構造是正が課題。
A 収入拡大のために野外劇参加ツアーなど、直接収入を増加させる手段を考える必要あり。
B 演劇指導、演劇教育など演劇関連で間接収入を増加させる。五稜郭の管理を受託して別事業で安定収入を確保する戦略も考えられよう。